(毎度この時期にヘンなカテゴリが混ざりますが気にせずに)
たまにはこういう話題でもよろしいかということで。
”スーパーサーズデー”がメイダン競馬場で開かれ、3週間ちょっととなった本番に向けて各カテゴリでの前哨戦がありました。
もうみなさんはご存じでしょうが、ワールドCのプレップになるマクトゥームチャレンジ・R3を制したのはレッドディザイア。
結果を見ずにまずはレース映像を見ようと仕事中にこっそり…ではなく、先輩方といっしょに見てました(笑)
木曜までが決算で、一段落した金曜は時間にも余裕があったからなせるワザですが。
見るからに流れは速くなく、やはり結果も上位は前にいた組。
それを差し切っただけに「すごいな~」ということになりますが…
メイダン競馬場はAWコースとして開設されましたが、その素材に選ばれたのがタペタ。
オールウェザーといってもいくつも種類があるので、主なものを。
・パイオニアとして早くから普及し、日本のトレセンにも導入されているポリトラック
・ハリウッドパークで導入されているクッショントラック
・当初はクッショントラックだったものの手抜き工事でボツになったサンタアニタが現在導入しているプロライド(また水はけの悪さが問題になっていますが)
そして今回のタペタ。
Dickinson師の発案で、ゴールデンゲートフィールズ競馬場にそれが導入されていることは以前から知ってはいましたが、それ以上詳しいことは把握していませんでした。
ナドアルシバにかわる新しい競馬場にオールウェザーをメイントラックに導入するにあたり、これが採用されたのにはちょっとびっくりしました。
さて、オールウェザーといえばここでも何度か書いていますが、ダートとは完全に別物。アメリカ競馬はかなりスタイルが変わりました。
その典型例がZenyattaですが、差し馬にとってはラッキーな馬場になりました。
もうひとつが欧州組の台頭。ここ2年のブリーダーズカップを見れば誰も異論はないでしょう。
じゃあこれで日本の馬にも大チャンスが巡ってくるのかというと…そうでもない気がします。
差し馬が有利=末脚に自信のある馬がいい、まあこれはいいとして…問題は末脚のタイプ。
最近はGⅠですらスローで流れることも珍しくなくなって(持久力・底力勝負が減ってしまったことは非常に悲しいです)、芝では切れ味が求められる傾向が強まっています。
ここで求められる切れ味は、一言で言えば文字通り「瞬発力」。
岩田さんの弁を借りれば「ぴゅっっ」というところでしょうか(笑)
ではじっさいは…?
アメリカでAW馬場が広まってからもうかなりのレース映像を見ていますが、「ぴゅっっ」と切れる馬が席巻しているかというとそうでもないような。
これにはアメリカ競馬に特有の小回りが関連していることは念頭に置いておかなければなりませんが、いわゆる「スローで切れ味爆発」タイプにはそれほど有利ではないんじゃないかなーという感想です。そもそもオールウェザーでスローになるのがレアケースなのでは。
(道中のペースなどについてはまた後日にでも)
Zenyattaのレースぶりは早い時期から見ていますが、道中の位置取りはいつも後ろ。
それをいつの間にか射程圏に入れられるポジションに持っていき、直線で差し切る…
一度だけ絶体絶命のレースがありましたが、それでも勝ってしまいました。
彼女の武器である末脚の特徴をさっきの某騎手に言わせれば、「ぐい~~ん」と伸びる点でしょうか。
直線が短いうえに後方で進めるのでスパートをかけるところも早くなりますが、ペースや仕掛けどころに関わらず確実に伸びるんです。それでいて切れる。(さっきあげたクレメントL.ハーシュSではラスト1Fが22秒ぐらいだったような)
要するに、トップスピードが持続する末脚が他を制す、こんな感じかな?
そしてこれは欧州競馬で差し馬に求められる要素でもあります。エンジンのかかりがビビッドでなくても、最後までしっかり伸びきることの方が大事。
この10年で双璧をなして欧州最強といえるZarkavaやSea the Starsはちょっと別ですが。
トップスピードに乗るのも早いし、しかも伸びる伸びる。ここまで大物だとまた次元が違ってきますね。
あ
今のでオールウェザー競馬による傾向の変化についてつじつまがあった…
それでは話題をレッドディザイアに戻して。
今回のレースぶりを見て改めて思いましたが、エンジンがかかってからの伸びがほんとによく持続しますね。
エルフィンSが最たる例ですが、一気に加速はしないぶんしっかり伸びきるレースぶりは第3の馬場にうまくマッチングしていることが結果にも出ました。
一番相手がそろうシーマクラシックより、むしろワールドCの方に出てきてくれれば…。
そういえばウオッカも出ていましたが、花道を飾らせたいのならデューティーフリーでいいのでは?
いまのところの出走予定メンバーではGⅠとは言えないんですよねぇ。ウオッカに負けず劣らずGood Ba Baも完全な内弁慶ですし…。
オーストラリアからTyphoon Tracyが出てきたらあっさりかっさらっていきそうな…
まったく話が変わりますが、来週から生活環境が大きく変わりそうです。
もちろんこれは来週のネタですが、地元民としては記念式典に行ってみようかな…と思っています。
今のうちに実家にも帰っておかないとなぁ。